日常の簡易な連絡状であれば三つ折りでも問題ありませんが、法的効力を持つ文書や改ざんを警戒すべき文書では対応がまったく異なります。重要書類・契約書の折り方マナーにおける絶対ルールは、「原則として折らずに送る(角形2号などの大型封筒を使用する)」という点です。
契約書には往々にして割印(契印)が押印されており、折り目によって印影が擦れたり、紙の繊維が傷んで文字の可読性が落ちたりすることを避ける必要があります。もし相手方から「長形封筒での返送」を指定された場合や、すでに二つ折り前提で製本されている場合を除き、A4判の契約書はクリアファイルに挟んだうえで平らなまま発送するのが現代ビジネスの共通規範です。
封入を終えた後の封かん作業にも、ネット上で誤解されやすい盲点が存在します。それが封筒の封じめ「〆」の書き方マナーです。封筒のフラップを糊付けした後、綴じ目に重なるように筆記具で「〆」と書く行為は、「確かに本人が封かんし、途中で第三者によって開封されていない」ことを証明するセキュリティ上の封印サインです。
現場で見られる最も痛烈なミスは、カタカナの「メ」やアルファベットの「×」を書いてしまう事例です。「〆」は漢字の「締」を略した記号であり、バツ印を記すのは非礼極まりない行為と見なされます。より改まった契約書や公的文書、受領書などを送る際は「緘(かん)」という文字を用いるのがより格調高い作法です。また、糊付けの際に液体のりを使用すると水気で封筒が波打ち、見苦しいシワの原因となるため、両面テープやスティックのりを使用するのがスマートな実務テクニックです。