洗い方と同じくらい肌の命運を左右するのが「乾燥」の工程です。ネット上では「除菌のために日光に当てるべき」「電子レンジで加熱殺菌できる」といった誤った裏ワザが散見されますが、これらは素材工学的に極めて危険な行為です。
化粧スポンジの主原料であるポリウレタンや合成ゴム(SBR・NBR)は、熱と紫外線に対して非常に脆弱です。直射日光に含まれる紫外線にさらされると、ポリマー鎖が切断されてスポンジの弾力が失われ、表面がポロポロと崩れる劣化(チョーキング現象)を起こします。電子レンジ加熱に至っては、内部に残った水分が急激に沸騰・膨張し、スポンジの微細気孔を破壊して原型を留めなくなります。
科学的に正しいアプローチは、化粧スポンジ乾かし方陰干しの徹底です。洗った後のパフは、まず清潔な乾いたタオルやキッチンペーパーで挟み込み、上から手のひらで圧をかけて余分な水分を限界まで吸い取ります。
その後、風通しの良い日陰で平干しを行います。この際、机の上にベタ置きするのは厳禁です。下面が空気に触れないため生乾き臭やカビの温床になります。おすすめは、100円ショップ等で購入できる平干しネットを使用するか、ピンチハンガーのピンチ2箇所にパフの両端を軽く挟んで吊るす方法、あるいはワイヤーラックの上に置くスタイルです。部屋干し用の小型サーキュレーターの風を当てることで、生乾き菌の繁殖リミットである4〜5時間以内の完全乾燥を達成できます。