ネット上の情報やSNSの写真だけを見ていると、「どこを歩いても同じようなランタンが光っている」「適当に歩いても満足できる」と思われがちですが、ここには旅行者が陥りやすい典型的な盲点が存在します。
第一の誤解は、「会場はすべて徒歩ですぐ隣り合っている」という思い込みです。フェスティバルは新地中華街を中心に、浜町、中央公園、中島川、鍛冶市、崇福寺、孔子廟の7会場に広く分散しています。新地中華街から孔子廟や眼鏡橋までは徒歩で15〜20分程度離れており、すべてを徒歩だけで巡ろうとするとかなりの歩行距離になります。長崎特有の坂道や石畳も加わるため、足腰への負担は想像以上です。移動には長崎電気軌道(路面電車)を賢く組み合わせるのが鉄則ですが、夕方の主要電停は大混雑するため、あらかじめ交通系ICカードへの十分なチャージや、モバイル1日乗車券を用意しておく危機管理が欠かせません。
第二の落とし穴は、「自家用車やレンタカーで会場付近までアクセスできる」という過信です。会期中の長崎市内中心部は強烈な交通渋滞が発生し、中華街周辺のコインパーキングは午前中から満車が続出します。道幅の狭い一方通行も多いため、車で中心部に進入するのは得策ではありません。車で長崎入りする場合は、JR長崎駅周辺や少し離れた平和公園・浦上エリアなどの大型駐車場に車を停め、路面電車や路線バスで中心街へアプローチする「パーク&ライド」を強く推奨します。
第三に、飲食店の予約問題です。「中華街に行けばどこかで本場の長崎ちゃんぽんや皿うどんが食べられるだろう」と無計画に向かうと、主要店舗は2時間待ち、あるいは夜の受付を早期終了していて途方に暮れるケースが多発します。有名店で落ち着いて着席して食事を楽しみたい場合は、数週間前からの事前予約が必須であり、予約が取れなかった場合は割り切って屋台グルメの食べ歩きに絞る潔い決断が求められます。