顔の造形と同じくらい結果を左右するのが、本人が纏う空気感と出没エリアです。現場のリサーチャーへの取材を進めると、彼らは闇雲に歩き回っているのではなく、特定の時間帯と動線を見極めて配置についていることが分かります。
代表的なスカウトされやすい場所は、東京であれば原宿の明治通り沿い、表参道のカフェ周辺、渋谷の宮下パーク周辺、下北沢や吉祥寺の駅周辺です。さらに地方都市でも、名古屋の栄、大阪の心斎橋や梅田、福岡の天神、札幌の大通周辺の商業施設連絡通路などが定点観測ポイントとして知られています。特に新学期が始まる4月〜5月や、夏休み期間の午後14時から17時前後は、地方から上京してきたフレッシュな原石を求めてスカウトの活動密度が跳ね上がります。
そうした現場で目を引く人物に共通するのは、狙って作られたあざとさではなく、無防備な自然体から漂うスカウトされやすい雰囲気です。スマートフォンを凝視しながら猫背で足早に歩く集団の中で、背筋がすっと伸び、周囲を穏やかに見渡しながらゆったりと歩く人物は、視覚的に鮮烈なコントラストを生み出します。
SNSや知恵袋などの投稿検証でも、「友達の買い物に付き合ってボーッと待っていたときに声をかけられた」「すっぴんでジャージ同然の格好で歩いていたときに限って名刺を渡された」という体験談が多数寄せられています。自己主張が過剰でなく、どこか隙(無防備さ)がありながらも、芯の通った清潔感を漂わせていること。これがスカウト声をかけられる人の共通点として導き出されるリアルな現場像です。