「100%植物由来オーガニックだから肌に優しい」という謳い文句には注意が必要です。天然成分であることと、人体にとって無害であることは同義ではありません。皮膚科専門医らの間でも、一時的な染色タトゥーによる接触皮膚炎(かぶれ)の相談件数は季節の変わり目を中心に注視されています。
特にジャグアフルーツ(ゲニパアメリカーナ)の主成分であるゲニピンは、イチゴ、ブルーベリー、リンゴ、桃などのバラ科植物や、ピーナッツ等のナッツ類にアレルギーを持つ人に対して「交差反応」を引き起こすリスクを孕んでいます。これらで過去に蕁麻疹や口腔アレルギー症候群を経験したことがある場合、染色後数時間から24時間以内に激しい痒み、赤み、水ぶくれを発症する恐れがあります。
さらに危険なのが、ネット通販や一部の非認可露店で見られる「ブラックヘナ」と呼ばれる粗悪品です。本来は赤茶色にしか染まらないヘナを黒く見せるため、劇薬にも指定されるパラフェニレンジアミン(PPD)という酸化染料が高濃度で添加されているケースがあります。PPDによるアレルギー感作が成立してしまうと、重度のかゆみやケロイド状の瘢痕(キズ跡)が一生残るだけでなく、将来的に一般的な白髪染めやヘアカラーが一切使えなくなる重大な健康被害に繋がります。
トラブルを未然に防ぐため、施術やシールの貼付前には必ず以下のパッチテストを徹底してください。
- 綿棒の先に極少量のインクまたはテスト用パッチを取り、二の腕の内側に1cm四方ほど塗布する。
- 約48時間放置し、皮膚に赤み、腫れ、痒み、刺激感などの異常が現れないか観察する。
- 少しでも熱感や違和感を覚えた場合は直ちに石鹸と微温湯で洗い流し、使用を中断する。