電子タバコを検討する際、多くの喫煙者が混同しやすいのがIQOS(アイコス)やploom(プルーム)、glo(グロー)に代表される「加熱式タバコ」との構造的な差異です。両者は外見こそ似ているものの、法的な位置づけから発生する蒸気(エアロゾル)の成分、ランニングコストに至るまで根本的に異なります。
加熱式タバコは「タバコ葉」を電気で加熱してニコチンを気化させるため、日本の税法上は「たばこ事業法」に基づくタバコ製品として分類され、定価販売とたばこ税の課税が義務付けられています。対して電子タバコは、香料・グリセリンなどを調合した液体(リキッド)をコイルで加熱・霧化する仕組みであり、タバコ葉そのものは使用していません。
とりわけ技術的進歩として見逃せないのが、近年主流となった「ニコチンソルト(Nicotine Salt)」の存在です。従来の遊離ニコチン(フリーベース)は高濃度になると喉への刺激が強すぎてむせてしまう欠点がありましたが、有機酸を配合してpHを中和したニコチンソルトは、極めて滑らかな喉越しでありながら、血中ニコチン濃度の上昇スピードが紙巻タバコとほぼ同等のカーブを描きます。これが「加熱式タバコから完全に移行できた」と感じるユーザーが急増している最大の工学的要因です。