多くの初心者が犯す最大の誤りは、「発芽した親づるを1本そのまま上に向かって伸ばし続けること」です。朝顔は頂芽優勢(ちょうがゆうせい)という性質を持ち、主枝の先端ばかりに栄養を送り込みます。その結果、支柱のてっぺん付近に数輪の花がパラパラと咲くだけで、下部がスカスカの寂しい姿になってしまいます。
花数を劇的に倍増させるための絶対条件が、「本葉5〜7枚での摘芯(ピンチ)」です。親づるの先端を清潔なハサミで切り落とすことで、各葉の付け根から勢いのある「子づる(側枝)」が3〜4本一斉に発生します。さらに、その子づるが伸びて本葉を数枚展開した段階で再度先端を摘み取れば、「孫づる」が幾重にも分岐し、結果として花芽が付く成長点の数が爆発的に増加します。
具体的な誘引作業の手順は以下の通りです。
- 仮支柱から本支柱への移行:草丈が15〜20cm程度に達し、つるの先端が宙を探るように回り始めたら、行灯支柱を鉢底近くまで深く垂直に差し込みます。
- 下段リングへの水平誘導:伸びてきた子づるを、無理に上へ登らせず、最下段のリングに沿わせて「反時計回り」に水平方向へ巻き付けます。植物は茎を横に倒されると、上に向かおうとして節々から新たな強い芽を噴き出す習性があります。
- 資材によるソフトな固定:反時計回りに誘導したつるの要所を、園芸用ソフトタイや麻ひもを用い、「八の字結び」でゆとりを持たせて留めます。成長に伴い茎が太くなるため、決して幹を締め付けてはなりません。
- スパイラル状の上方展開:下段が十分に埋まった段階で、徐々に中段・上段のリングへと斜め45度の角度をつけてらせん状に登らせていきます。