高校卒業後、彼は教師になる夢を追いかけて長野県にある信州大学人文学部へと進学する。北九州の故郷を離れ、信州の豊かな自然に囲まれたキャンパスライフ。そこで人生を大きく変える運命の悪戯が待っていた。
大学のサークル勧誘の際、友人に誘われるがまま演劇サークルの新歓公演を観に行ったことがすべての始まりだった。舞台上で生き生きと演じる先輩たちの姿に衝撃を受け、「自分もあちら側に立ってみたい」と直感的に入部を決意。当初の目的だった教員免許の取得そっちのけで、没頭するように演劇の魅力に引き込まれていった。
「もし信州大学に行っていなければ、役者・野間口徹は誕生していなかった」と本人が振り返る通り、信州での大学生活は彼の人生のベクトルを180度変える決定的な分岐点となったのである。