俳優としてのブレイクスルーを決定づけたのは、法医学ミステリードラマの金字塔『アンナチュラル』での臨床検査技師・坂本役だろう。白衣に身を包み、どこかトボけた台詞回しで見せる日常動作が、シリアスで重厚なストーリーの中に絶妙な息抜きとリアリティをもたらした。
さらに東野圭吾原作の映画『沈黙のパレード』では、事件に翻弄される居酒屋の店主役を熱演。コメディの匂いを完全に消し去り、深い悲しみを背負った父親の表情を静かに表現してみせた。演技の専門教育を受けていないからこそ生まれる「演じない自然体」が、多くの監督やプロデューサーを魅了してやまない。