日本におけるアメリカンドッグの定着は、昭和40年代(1960年代後半〜1970年代)の食品加工業の発展と密接に連動しています。
当時、日本の水産加工メーカーは魚肉ソーセージの大量生産体制を確立していました。安価で栄養価の高い魚肉ソーセージの新たな販路拡大と消費喚起を狙い、メーカー各社が手軽に片手で食べられるスナックとしてアメリカンドッグの製造・販売を本格化させます。遊園地、プールサイド、スケート場、高速道路のサービスエリアなどの行楽地で手軽なファストフードとして販売されたことで、昭和の子どもたちの記憶に深く刻まれました。
そして1980年代後半から1990年代にかけて、コンビニエンスストアのホットスナック什器が全国に普及したことで、アメリカンドッグは不動の地位を築きます。大手コンビニチェーンが通年でカウンター販売を実施し、片手でケチャップとマスタードを同時に絞り出せる「ツインパック(パキッテ)」容器を導入したことで、ワンハンドフードとしての利便性が極限まで高まり、国民的軽食へと昇華しました。