一般的に、加齢とともに太い動脈硬化が進行する高齢者は「上だけが高く、下は下がる(収縮期単独高血圧)」傾向を示します。対照的に、20代から40代の若い世代では「下だけが高い」孤立性拡張期高血圧が目立ちます。
若年層や働き盛り世代にこの傾向が強く現れる背景には、現代特有のライフスタイルが深く関わっています。
長時間のデスクワークによる運動不足、慢性的な心理的ストレス、外食や加工食品の多用による塩分過多と肥満が重なると、交感神経が常に優位になります。交感神経が刺激され続けると末梢血管が締め付けられ、拡張期血圧が押し上げられます。自覚症状がほとんどないため健康診断で初めて指摘されるケースが大半ですが、若さゆえの動脈の柔軟性に隠れて、静かに血管の障害が進行している点に注意が必要です。