リトルツインスターズの歩みは、日本のファンシーグッズカルチャーが黎明期から黄金期へと移り変わる歴史そのものです。誕生は1975年。ハローキティ(1974年誕生)やマイメロディ(1975年誕生)とほぼ同時期に産声を上げました。
その発端となった誕生秘話は、当時のサンリオが企画した「冬のギフト・クリスマス向けプロモーション」にあります。初代デザイナーである内田邦子氏が「夜空に輝くふたつの星」をモチーフに生み出したイラストが原型となりました。驚くべきことに、プロジェクト発足当初は個別の名前すら与えられておらず、社内では単に「星の子」と呼ばれていました。
転機となったのは、サンリオの機関紙である月刊「いちご新聞」紙上で行われた読者公募です。全国の子どもたちから寄せられた膨大なアイデアの中から、キラキラと輝く星のように明るく育ってほしいという願いを込め、「キキ」と「ララ」という愛称が正式に採用されました。作り手が一方的に押し付けるのではなく、初期からファンと共に歩み世界観を育てていくという、現代の共創型マーケティングの先駆けともいえるプロセスを辿っていたのです。
さらに興味深いのは初期デザインの経緯です。現在でこそ「キキ=水色、ララ=ピンク」のアイコニックなヘアカラーが定着していますが、1975年の最初期グッズでは、キキが茶髪、ララが金髪という素朴で絵本タッチの温かみのあるカラーリングで描かれていました。当時の流行や印刷技術の進化、そして子どもたちが抱くファンタジーへの憧れを巧みに吸収しながら、1980年代初頭にかけて現在知られるドリーミーなパステルツートーンへと昇華されていった歴史があります。