2013年4月クールに放送された連続ドラマ『ガリレオ』第2シーズンにおいて、視聴者に最大の衝撃を与えたのが柴咲コウから吉高由里子へのヒロイン交代でした。平均視聴率20%超を記録した大ヒット作の続編だけに、ネット上では「なぜヒロインが変わったのか」「不仲説があるのではないか」といった憶測が飛び交いました。
しかし、取材を進めるとガリレオのヒロイン交代の理由には、極めて明確な制作サイドの意図とキャスティング戦略が存在していました。最大の理由は、東野圭吾による原作小説『ガリレオ』シリーズのキャラクター設定にあります。原作では短編ごとに湯川の相棒や登場人物が入れ替わる構成となっており、ドラマ第2シーズンで映像化されたエピソードの多くには、もともと原作に内海薫ではなく新人女性刑事・岸谷美砂が登場していたのです。
さらに、主演の福山雅治と吉高由里子が同じ大手芸能事務所「アミューズ」に所属している点も大きな要因でした。当時、若手実力派としてブレイク中だった吉高由里子を事務所の看板枠で強力にバックアップする戦略と、柴咲コウの音楽活動や他作品への出演スケジュールが合致したことで、円満な形でバトンタッチが行われました。第1話で内海薫がアメリカ研修へ旅立つシーンを描き、岸谷美砂へ正式に引き継ぐ演出が施されたことからも、計画的な交代であったことが窺えます。