この騒動はボクシング界の枠を飛び越え、日本社会全体を巻き込む大論争へと発展しました。国内の世論は大きく二分される形となりました。
批判的な立場からは、「ルールとして定められている以上、順守するのはアスリートの義務」「子供たちも見る大晦日のゴールデンタイムでルール違反が見過ごされるべきではない」といった規律重視の声が上がりました。日本の温泉や公衆浴場文化に見られるような、タトゥーに対する伝統的な忌避感も根底にあります。
一方で擁護派からは、「スポーツの本質はリング上の実力と勝負であり、肌の模様は関係ない」「海外のトップ選手が当たり前にタトゥーを入れている時代に、日本の規定はあまりに前時代的ではないか」という意見が噴出しました。
海外メディアや海外のボクシングファンからは、この騒動に対して驚きと疑問の声が相次ぎました。カネロ・アルバレスやガーボンタ・デービスをはじめ、世界のトップボクサーの多くがタトゥーをアイデンティティとしてリングに上がっている米国などでは、「なぜ世界最高峰の技術戦を見せた王者がタトゥーの露出で処分されるのか理解に苦しむ」といった論調が支配的でした。