インターネット上や週刊誌報道では、宮迫氏の闘病に関して長年ひとつの大きな誤解が定着していました。それが「宮迫博之は致死率の高いスキルス胃がんだったのではないか」という言説です。なぜこのような憶測が広まり、実際の診断はどうだったのか、客観的な事実関係を整理する必要があります。
スキルス胃がんは、胃壁の粘膜下層を這うように硬く広がっていく未分化型がんであり、胃カメラでも病変が平坦に見えるため発見が極めて困難とされます。自覚症状が出た段階では腹膜播種などを伴うステージIVに達している割合が高く、予後が極めて厳しいことで知られています。発覚当時、宮迫氏の病状について一部メディアが「悪性度が高いタイプ」とセンセーショナルに書き立てたことから、世間ではスキルス胃がんの疑いが一人歩きしてしまいました。
しかし、手術で切除された病理組織の確定診断結果は、粘膜下層までの浸潤にとどまりリンパ節転移も認められない「ステージIA(早期胃がん)」でした。術後に抗がん剤治療を行う必要がなく、早期の現場復帰が叶ったという客観的事実そのものが、スキルス胃がんではなく、根治可能な早期胃がんであったことを証明しています。