Q1:一般人がJERA碧南火力発電所を見学することは可能ですか?
A1:敷地内に併設された地域共生施設「へきなんたんトピア」(電力館)は、月曜日(祝日の場合は翌平日)と年末年始を除き、原則無料で自由に入館・見学が可能です。館内では火力発電の仕組みやアンモニア混焼の解説展示が整備されています。なお、発電プラント自体の内部立ち入りについては、保安上の理由から教育機関や特定団体向けの事前予約制ツアー等に限られており、一般個人向けの自由見学は実施されていません。
Q2:アンモニア混焼が進むと、私たちの毎月の電気料金は上がってしまいますか?
A2:現時点におけるアンモニアの燃料コストは石炭よりも大幅に割高であるため、混焼比率が高まるにつれて発電コストそのものは上昇する圧力が働きます。現在は国のGX(グリーントランスフォーメーション)推進に伴う支援枠組み(価格差に着目した補助金制度など)が設計されており、即座に消費者の家庭用電気代へ直接転嫁されるわけではありません。しかし中長期的に大量のクリーンアンモニアを市場調達する際、国際的な供給網のスケールメリットが追いつかなければ、再エネ賦課金と同様に電力コストを押し上げる要因となる可能性は否定できません。
Q3:なぜ海外の環境団体は碧南のアンモニア混焼に猛烈に反対しているのですか?
A3:最大の理由は「本来廃止されるべき石炭火力を2030年代以降も稼働させ続けるための手段」とみなされているためです。欧米諸国は風力や太陽光への直接的なシフトと蓄電技術・水素化を志向しており、石炭ボイラーを温存したまま20%程度の低混焼を進める手法を「実質的なCO2削減を先送りする行為」と批判しています。また、燃料となるアンモニアを化石燃料由来(グレーアンモニア)で製造していては地球規模でのネットゼロに繋がらない点も強く糾弾されています。
Q4:碧南火力発電所が完全にCO2を出さない「専焼」になるのはいつですか?
A4:JERAのロードマップでは、2020年代後半から混焼率を50%へと高める大型バーナーの実証を進め、2030年代中盤から後半にかけて本格的なアンモニア専焼ボイラーへのリプレース・商用化を実現することを目指しています。ただし、1基あたり数十万トンに及ぶ莫大なクリーンアンモニアの国際サプライチェーン(北米・中東・豪州からの安定調達)の確立が前提条件となるため、技術面・供給面双方のハードルをクリアできるかが成否を分けます。