2021年4月に心不全で旅立った田村正和さんですが、その去り際の見事さは現在も語り継がれています。晩年は心臓の手術を受けるなど体調の変化を感じ取ると、自ら潔く俳優業からフェードアウトし、完璧な「終活」を行っていました。
世田谷区成城にあった広大な邸宅や資産の行方について、生前のうちに妻・和枝さんと一人娘へ円滑に相続できるよう手続きを完了させていたと報じられています。さらに、横浜市郊外の墓地には自身の生前墓をすでに建立しており、墓石には自らの名前を刻んで準備を整えていました。
遺産をめぐる親族トラブルなどが一切起きなかったのは、残される妻と娘がマスコミに追われたり苦労したりしないよう、田村さんが細部まで気を配っていたからです。最期まで私生活を切り売りせず、スター・田村正和のイメージを壊さずに幕を引いた姿勢は、まさに彼が生涯貫いたダンディズムそのものでした。