装具やテーピングだけでは激痛が治まらない強い炎症期には、関節腔内への注射療法が選択されます。特に母指CM関節症 ステロイド注射効果は絶大で、注入後数日から数週間にわたって激しい疼痛が劇的に鎮静化します。
ただし、ステロイド注射はあくまで炎症を一時的に抑える対症療法であり、すり減った軟骨を再生させる魔法の薬ではありません。短期間に何度もステロイド注射を繰り返すと、関節周囲の腱や軟骨組織を脆くさせるリスクがあるため、一般的には3〜4ヶ月以上の間隔を空け、年2〜3回程度までに制限されます。
近年では、ヒアルロン酸の関節内注入による潤滑性の改善や、自己多血小板血漿(PRP)を用いた再生医療分野の臨床アプローチも一部の医療機関で導入が進んでいます。注射で痛みが引いている間に生活習慣の是正とサポーターによる保護を徹底し、関節への物理的ストレスを絶つことが手術を回避する決定打となります。