マインドフルネスを取り入れるべきか、それとも控えるべきか。その明確な分岐点は、「自己観察に耐えうるだけの精神的体力(エネルギー)が残っているかどうか」にあります。
おすすめできるのは、日常生活を問題なく送れており、「仕事のプレッシャーで頭が忙しい」「休日にダラダラと考え事をしてしまう」といった軽微な脳疲労を抱えている人です。感情と自分自身の間に健全な距離感(心理的バウンダリー)を保てる状態であれば、呼吸に意識を戻す訓練は大きな効果を発揮します。
一方で、以下に該当する人は実践を避ける、あるいは主治医への相談を最優先すべきです:
・朝起き上がれないほど気力が湧かない、強い自責の念がある(うつ急性期)
・過去の辛い出来事を思い出すと、今でも動悸や冷や汗が出る(トラウマ・PTSD)
・普段から呼吸困難感やパニック発作の不安を抱えている
・「瞑想を成功させなければならない」と完璧主義に陥っている
もし心のエネルギーが落ちていると感じるなら、静かに座る瞑想ではなく、外の景色を眺めながら散歩する、好きな音楽を聴く、温かい湯船に浸かるなど、五感を開放して「外界に意識を委ねる」アプローチを選ぶのが賢明です。