第17話における最大の焦点は、ミオリネがなぜこれほどまでに残酷な手段を選んだのかという点にあります。その行動原理の根底にあったのは、憎しみや拒絶ではなく、スレッタを守り抜くための歪で究極の愛情でした。
プロスペラの真の目的が「クワイエット・ゼロ」計画の完遂とエリクトのための復讐であると知ったミオリネは、スレッタが母親の都合の良い操り人形として利用され、最後には捨て石にされる未来を予見していました。「母の言うことなら何でも信じる」というスレッタの盲信を対話だけで解くことは不可能だと悟ったミオリネは、彼女をプロスペラの計画から強制的に排除する道を選びます。
スレッタを救うためには、ガンダムに乗る理由とミオリネの花婿であるという立場そのものを奪い去るしかありませんでした。自らが悪者となり、スレッタから憎まれることを引き換えにしてでも命と平穏な日常を守ろうとしたミオリネの決断は、あまりにも重く孤独な賭けだったと言えます。