杉尾秀哉氏のキャリアを振り返ると、日本のテレビ報道史における黄金期を第一線で駆け抜けたエリートジャーナリストとしての軌跡が浮かび上がります。
兵庫県出身の杉尾氏は、東京都立小石川高等学校を経て、東京大学文学部社会学科を卒業しました。1981年にTBS(現・TBSホールディングス)へ入社後は、報道局社会部記者として頭角を現し、警視庁記者クラブや司法担当を歴任。その後、ワシントン支局特派員として国際情勢の最前線を取材するなど、エリート記者としてのキャリアを積み上げました。
1993年、35歳の若さで夕方の大型報道番組『JNNニュースの森』のメインキャスターに抜擢。2004年までの約11年間にわたり番組の「顔」を務め、落ち着いた語り口と鋭いニュース解説で、TBSの報道ブランドを支え続けました。キャスター降板後も解説委員や特任解説委員として情報番組に出演し、視聴者にとって馴染み深い存在であり続けました。
プライベートにおいては、長年連れ添う妻と家族の支えを受けながら、2016年にTBSを退社。縁の深い長野県選挙区からの出馬を決意し、当時の民進党公認・野党統一候補として初当選を果たしました。東京の大手キー局トップキャスターから信州の選挙区を泥臭く歩く政治家への転身は、当時のメディア界でも大きな話題を呼びました。