東京都交通局も手をこまねいていたわけではない。車内空間を広く確保した新型330形車両の順次投入や、座席レイアウトの工夫によって、1編成あたりの収容能力を少しずつ底上げしてきた。
加えて、午前7時前の「早起き通勤」を促すポイント施策や、ピーク直前の集中運行など、ソフト面での誘導策も次々と打ち出されている。
しかし、これらの対策はあくまで「激増する需要の波をかろうじて受け止める」ための応急処置に過ぎず、根本的な激変をもたらすには至っていない。詰め込み性能を極限まで高めることが、かえって利用者の乗車快適性を損なうというジレンマが浮き彫りになっている。