数多くの解説本や教育論を世に送り出してきた池上氏ですが、自身の子供たちに対する子育て方針は極めて明快でした。それは「手取り足取り教え込まず、知的好奇心の芽を育てる」というアプローチです。
例えば、子供から「なぜ戦争が起きるの?」「税金って何?」と聞かれた際、池上氏は決して一方的に講義をするようなことはしませんでした。「どうしてだと思う?」と問い返し、子供自身の言葉で仮説を立てさせた上で、一緒に資料を調べる手助けをしたといいます。
与えられた正解を丸暗記するのではなく、物事の背景や本質を自力で掘り下げる習慣は、息子たちや娘の思考力・問題解決能力の土台となりました。メディアやネットの情報に惑わされず、自分自身の足で歩む自立心の強さは、まさにこの家庭教育から培われたものです。