督促状の中で最も警戒しなければならないのが、公的機関から届く税金未納督促状封筒や国民年金督促状封筒です。「民間カードローンの未払いよりも行政の方が待ってくれるだろう」という認識は完全な誤解であり、実態はその正反対です。
民間の借金の場合、銀行や消費者金融は裁判所に訴訟や支払督促を起こし、判決などの「債務名義」を取得しなければ差し押さえができません。しかし、住民税、固定資産税、国民健康保険料、国民年金などの公租公課は、「国税徴収法」に基づく「自力執行権」が認められています。
つまり、自治体や国は裁判所の許可を取ることなく、独自の権限で銀行口座や勤務先を調査し、即座に財産を差し押さえることが可能です。法律上、税金の督促状が発送された日から「10日を経過した日までに完納しないときは、財産を差し押さえなければならない」と規定されています。
特に日本年金機構が民間委託業者(バックスグループ等)を通じて送付する国民年金督促状封筒は、青(未納通知)から始まり、黄色(催告書)、そしてピンク(特別催告状)、最終的には赤(最終催告状・差押予告通知)へと段階的にエスカレートします。年間所得が一定以上(控除後所得300万円以上かつ未納月数7ヶ月以上など)の滞納者に対しては、強制徴収が機械的かつ厳格に実施されています。