英語で「審判」を表現する際、最も代表的な単語がrefereeとumpireです。両者の使い分けに迷う人は少なくありませんが、区別の根底には「審判員がプレー中に動くかどうか」という明確な基準が存在します。
サッカー、バスケットボール、ラグビーのように、審判自身がグラウンドやコート上を選手とともに走り回りながら試合をコントロールする競技ではrefereeが用いられます。一方で、野球やクリケット、テニスのように、決められた定位置(ホームベース裏や審判台など)に留まり、特定のプレーに対して判定を下す競技ではumpireと呼ぶのが原則です。
この違いは、それぞれの言葉の語源を知るとより深く納得できます。
- refereeの語源:「照会する・委託する」を意味する動詞referに由来します。かつてフットボールなどの黎明期には両チームのキャプテン同士が協議して判定を行っており、意見が割れた際に「第三者へ照会(refer)した」ことから、調停役をrefereeと呼ぶようになりました。
- umpireの語源:古フランス語のnomper(同等でない者、公平な第三者)から派生した言葉です。当事者同士の輪に入らず、中立な立場から客観的に見届ける存在を指しています。
発音面でもカタカナ英語とのギャップに注意が必要です。referee(レファリー / ˌref.əˈriː)は最後の「リー」に第一アクセントが置かれます。一方のumpire(アンパイヤ / ˈʌm.paɪ.ər)は頭の「アン」を強く発音します。中継実況を聴く際は、アクセントの位置を意識すると格段に聞き取りやすくなります。