美術界におけるジミー大西への視線を決定的に変えたのが、全国を巡回した画業30周年記念作品展「POP OUT」だった。会場を埋め尽くした数々の作品群は、初期の野性味溢れるタッチから、海外放浪を経て獲得した緻密な空間構成、そして洗練されたマテリアルの扱いへと進化を遂げる画家の歩みを鮮明に証明した。
評論家たちは、単なるキャラクター的な可愛らしさの裏側に潜む、幾何学的な構成力と執拗なまでの反復パターンに着目した。それはもはやバラエティの文脈ではなく、現代アートの最前線で議論されるべき構造美を備えていたのである。この展覧会の成功によって、美術館クラスのコレクション対象としての地位が完全に確立された。