「不死身の杉元」という重厚な看板を背負った山﨑賢人の肉体改造は、まさに執念の産物だ。約10キロ増量して挑んだ過酷なトレーニングにより、過酷な日露戦争を生き抜いた元兵士特有の分厚い体躯を手に入れた。冷徹な殺戮者の眼光と、干し柿を想って微笑む少年の無垢さ。その二面性を瞬時に切り替える演技力は、本作のサバイバル・バトルアクションを支える強固な背骨となっている。
対するアシㇼパ役の山田杏奈が見せた存在感も見逃せない。当初、年齢設定の面で原作ファンからの視線は厳しかった。だが彼女は、北の大自然を生き抜くアイヌの少女としての気高い瞳と凛とした佇まいで、すべての雑音をねじ伏せた。吹雪の中で弓を構える姿は神々しくすらあり、杉元との間に芽生える奇妙で強固な相棒関係を完璧な説得力で体現している。