店の看板メニューであり、屋号の由来でもあるシーフードパスタ。イタリア語で漁師を意味するペスカトーレは、一般的にはトマトソースで魚介を炒め煮にした料理だ。しかし、この店の皿は一般的な概念を鮮やかに裏切ってくれる。
皿が運ばれてきた瞬間、湯気とともに立ち上る圧倒的な磯の香り。エビやアサリ、イカといった定番食材に加え、地元・有明海で揚がる旬の甲殻類が惜しげもなく投入されている。手打ちの生パスタが旨味の凝縮したソースをしっかりと抱き込み、噛みしめるたびに海の恵みが口一杯に弾ける。厨房を仕切るオーナーシェフの緻密な火入れ技術があればこその完成度だ。