橋下氏の出自を巡る議論で避けて通れないのが、2012年に起きた『週刊朝日』による連載記事問題だ。作家の佐野眞一氏と同誌取材班による記事は、橋下氏のルーツや血筋をあげつらい、人格攻撃に結びつける内容であったため、世論と法曹界から猛烈な批判を浴びた。
この報道に対し、橋下氏は記者会見で徹底抗議を行い、朝日新聞出版は連載を打ち切り、社長が引責辞任する事態に発展した。後に争われた裁判でも出版側の不法行為が認定され、謝罪と損害賠償が命じられている。この一連の騒動で明らかになったのは、取材対象の先祖や親族の出自を差別的に暴き立てる行為の違法性であり、同時に橋下氏の国籍や出自に関するデマがいかに歪められた情報源に基づいていたかという点であった。