病院で高額な費用を払って39項目やアレルゲン特異的IgE抗体検査を受けたにもかかわらず、「異常なし(すべて陰性)」と判定されて途方に暮れる患者は少なくありません。アレルギー物質(抗原)が存在しないにもかかわらず鼻粘膜が過剰反応を起こす現象こそが、血管運動性鼻炎の原因とメカニズムの根幹にあります。
通常、鼻の粘膜には無数の毛細血管が張り巡らされており、吸い込んだ空気の温度や湿度を瞬時に調整して肺へ送り届けるラジエーターの役割を果たしています。この血管の収縮と拡張をコントロールしているのが自律神経(交感神経と副交感神経)です。しかし、季節の変わり目や冷暖房の効いた室内外の移動などにより約7℃以上の急激な温度差に晒されると、自律神経のバランスが急激に乱れます。
副交感神経が異常に優位になると、鼻粘膜の血管が拡張して粘膜が腫れ上がり(鼻づまり)、同時に鼻腺からの分泌液が過剰に分泌されて「水っぽいサラサラした鼻水」がとめどなく溢れ出します。これが世間一般で寒暖差アレルギーの症状と呼ばれる現象の正体です。免疫反応(抗原抗体反応)による炎症ではないため、アレルギー検査の数値には一切現れません。