車椅子で段差を降りる鉄則とは?前向きが危険な理由と安全介助術

車椅子で段差を降りる鉄則とは?前向きが危険な理由と安全介助術

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安全な車椅子の段差の降り方をマスターする鍵は、後輪の大きなタイヤをクッション代わりに使う技術にあります。大口径の後輪はキャスターに比べて衝撃吸収力が高く、段差の角を滑らかに乗り越えられます。基本となる車椅子介助方法段差のステップは以下の通りです。

まず、段差の端に到着したら、利用者に「段差を後ろ向きで降りますね」と必ず声をかけます。無言で方向転換されると、乗っている側は何が起きるか分からず大きな不安を抱きます。声をかけたら車椅子を180度旋回させ、後輪を段差の縁に対して直角にセットします。

次に、介助者は片足を段差の下へ大きく引き、腰を十分に落として低重心の姿勢を作ります。グリップを両手でしっかり握り、後輪のタイヤを段差の角に沿わせるようにして、ゆっくりと滑り落とします。このとき、腕の力だけで支えようとせず、介助者自身の体重移動を使って車輪の回転をコントロールするのがコツです。

後輪が下の地面に完全に着地したら、続いて前輪を静かに下ろします。ここで極めて重要になるのがティッピングレバー使い方です。車椅子の後方下部、左右の車輪の内側に突き出ている金属パイプ(ステップ)がティッピングレバーです。介助者は片足でこのレバーを軽く踏み込みながら、ハンドルを手前に引き下ろします。すると「てこの原理」が働き、腕力に頼ることなく前輪をふわりと持ち上げることができます。

このキャスター上げのコツを掴めば、利用者に段差のガタつきを一切感じさせずに移動できます。前輪を浮かせた状態のまま車椅子をゆっくり後退させ、段差から十分に離れた平坦な場所でキャスターを静かに接地させます。最後に車椅子を前向きに戻し、利用者に異常がないか確認して完了です。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。