多くの家庭でやりがちな「冷蔵庫のドアポケットへの卵の保存」は、実は鮮度を保つ上では大きな罠となり得る。ドアの開閉によって頻繁に温度変化に晒されるドアポケットは、結露を生じさせやすく、卵殻の表面にある保護膜(クチクラ層)を傷める原因になるからだ。卵はパックのまま、温度が一定に保たれる冷蔵庫の中央から奥の棚に置くのが最も望ましい。
日本の養鶏産業は世界最高峰の衛生管理水準を誇り、卵の出荷時には徹底した洗浄・消毒工程が施されている。さらに、卵を保管する際は「とがった方を下」に向けるのが鉄則だ。丸い方の端には「気室」と呼ばれる空気の部屋があり、黄身が直接卵殻に触れるのを防ぐ役割を果たしている。小さな工夫で、鮮度と安全性をグッと引き上げることができる。