「愛を伝えたいだとか」の歌詞において長年議論されているのが、語り手の性別だ。歌詞中に使われる言葉遣いや、ミュージックビデオで描かれるあいみょん自身の姿から、女性が男性の視点を借りて歌っているのか、それとも中性的な心情を描いているのか、捉え方は聴き手によって分かれる。
あいみょん自身、あえて一人称を特定しすぎないニュアンスを残すことで、楽曲に多層的な意味を持たせる技法を得意とする。男性特有の身勝手な甘えのようにも見えれば、強がりな女性が心の奥で呟く切ない独白のようにも聞こえる。この曖昧さこそが、時代や世代、ジェンダーを超えて多くの人々に「自分の歌」として受け入れられる最大の強みと言えるだろう。