映画『告白』で植え付けられた強烈なパブリックイメージを、清水尚弥は安易な消費に終わらせなかった。その決意を証明したのが、古泉智浩の漫画を映画化した主演作、映画『死んだ目をした少年』である。
地方都市の閉塞感、理不尽なスクールカースト、逃げ場のない日常に喘ぐ主人公・犬田。ボクシングを通じてかすかな自己肯定感を取り戻そうとする少年の痛切な感情を、彼は一切の甘えを排した生々しい演技で体現した。低予算のインディペンデント映画でありながら、観客の胸を激しくかきむしるその泥臭い人間味は、単なる「サイコパス役のスペシャリスト」という枠に彼が収まらないことを雄弁に物語っていた。