なぜこれほど厳格なハードルが存在しながらも、九州一円から患者が絶え間なく集まり続けるのでしょうか。その理由は、同院が擁する圧倒的な技術力と、九州大学病院の名医・診療科一覧に名を連ねる各分野のフロントランナーたちの存在に他なりません。
内科系・外科系・感覚器系を網羅する総合力はもちろんのこと、特筆すべきは九州大学病院がんセンターと先進医療の取り組みです。同院は国から指定を受けた「都道府県がん診療連携拠点病院」および「がんゲノム医療中核拠点病院」として、標準治療では対応が困難な難治性がんや希少がんに対する遺伝子パネル検査、分子標的薬の治験、重粒子線・陽子線治療施設との連携治療などを精力的に推進しています。
手術支援ロボット「ダビンチ」をはじめとする低侵襲手術の実績も群を抜いており、泌尿器科、消化器外科、婦人科、呼吸器外科などの領域で年間数百例規模のロボット支援手術が執刀されています。また、心臓血管外科や脳神経外科における高難度血行再建術、小児外科における難治性先天奇形手術など、他の中核病院で「これ以上の処置は難しい」と判断された症例を最終的に受け止めるセーフティネットとして機能しています。
現場の医療従事者が口を揃えるのは、「九大病院の真価は単一の医師の腕だけでなく、病理診断・放射線・麻酔・看護・リハビリテーションが極めて強固に連携したチーム医療の層の厚さにある」という事実です。この揺るぎない総合力こそが、患者が数週間の予約待ちを経てでも同院を選ぶ最大の動機となっています。