ブースターケーブル作業で最も恐ろしいヒューマンエラーが「プラスとマイナスの逆接続(誤配線)」です。
万が一、赤と黒の端子を反対に接続してしまうと、数十〜数百アンペアの短絡(ショート)電流が猛烈な勢いで逆流します。激しい青白いスパークとともにケーブルの被覆ゴムが焦げて白煙が立ち上り、バッテリー本体の破損やオルタネーター内の整流ダイオード破壊、メインヒューズの溶断といった深刻なダメージが数秒で発生します。
【接続ミスに気づいた瞬間の緊急対処手順】
もし端子を挟んだ瞬間に強い火花が散ったり異臭がしたりした場合は、絶対にパニックになってクリップの金属部分を素手で掴んではいけません。発熱したクリップによる火傷を防ぐため、ケーブルの絶縁ゴム部分をしっかりと握り、直ちにクリップを端子から引き離してください。
一度逆接続を起こした車両は、ヒューズや制御系が飛んでいる可能性が高いため、自力での再始動は試みず、直ちにロードサービスや整備工場へ連絡してプロの点検を受けるのが安全です。
また、無事にジャンピングスタートが成功してエンジンが始動した後にも重要なステップがあります。始動直後のバッテリーは空っぽに近い状態です。すぐにエンジンを切ってしまうと再始動できなくなります。エンジンを止めずに、最低でも30分から1時間程度はアイドリングまたは通常の走行を行い、オルタネーター(発電機)からバッテリーへ十分な充電を行う必要があります。