ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「成人式には柄シャツや派手な蝶ネクタイを合わせるのがトレンド」といった誤った情報や極端なアレンジ指南が散見されます。しかし、式典の現場を知るスタイリストやマナー講師は、こうした過剰なカジュアルダウンに警鐘を鳴らしています。
特に注意すべきはネクタイポケットチーフ選びです。ネクタイと同柄・同素材のポケットチーフをそのまま挿すのは、一見まとまりが良いように思えて、実は「ギフトセットをそのまま付けただけ」というチープな印象を与えかねません。上級者の着こなしルールとしては、ネクタイがシルクの小紋柄であれば、ポケットチーフは白の麻(リネン)を選んで「TVフォールド」で控えめに挿すか、ネクタイのベースカラーから一色拾ったシルクチーフをふんわり挿すのが正解です。
また、スリーピーススーツマナーにおける最大のタブーが「アンボタンマナー」の無視です。ベストの一番下のボタンは留めずに外しておくのが伝統的な正統ルールですが、これを知らずにすべて留めてしまい、生地に余計なシワを寄せてしまっているケースが多々見られます。細部のディテールに対する理解こそが、本物の品格を形作ります。