マスタードとからしの決定的な違い!原料と酢が生む辛さの真相と使い分け

マスタードとからしの決定的な違い!原料と酢が生む辛さの真相と使い分け

マスタードとからしの決定的な違い!原料と酢が生む辛さの真相と使い分けの要点や背景を丁寧にまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。

日本国内で流通している「からし」のパッケージをよく見ると、「和からし」と単なる「からし(洋からし)」に分かれています。この二つの違いは、アブラナ科植物の品種差に由来しています。

和からしの原料は、中央アジア原産のオリエンタルマスタード(セイヨウカラシナの一種)です。古くから日本や中国で栽培されてきたこの種子は、シニグリンを豊富に含み、水分と合わさることで爆発的な揮発性刺激を生み出します。鼻の粘膜にある受容体「TRPA1」を強力に刺激するため、涙が出るほどの清涼感と辛さが一瞬で広がるのが特徴です。

一方、洋からしは地中海沿岸原産のシロガラシ(ホワイトマスタード / イエローマスタード種子)を主体に、オリエンタルマスタードをブレンドして作られます。シロガラシの主成分は「シナルビン」という辛味配糖体で、酵素分解されると「4-ヒドロキシベンジルイソチオシアネート」を生じます。この成分は不揮発性であるため、鼻にツンと抜けることはなく、舌の上でピリリと持続的な温かい辛味を感じさせます。

大手香辛料メーカーの開発資料や調理実験のデータによると、粉からしを練る際の湯温は約40℃のぬるま湯が最も辛味を引き出すとされています。50℃以上の熱湯を注ぐとミロシナーゼ酵素が熱変性を起こして失活し、辛くならないばかりか苦味だけが残ってしまいます。さらに、練った後にラップをかけて約5〜10分間蒸らすことで、揮発性のアリルイソチオシアネートが容器内に充満し、最高の辛味立ちが完成します。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。