結論から述べると、セブンアップは日本国内で販売中止・完全生産終了にはなっていません。それにもかかわらず消費者の間で「売ってない」「消えた」という認識が定着した背景には、日本の清涼飲料市場特有のシビアな棚取り合戦が存在します。
日本の大手コンビニエンスストアでは、毎週のように新商品が投入され、1店舗あたりの炭酸飲料枠(約30〜40フェイズ)を巡って激しい回転率競争が繰り広げられています。販売データを管理するPOSシステムにおいて、週あたりの売上目標を下回った商品は、わずか2〜3週間で容赦なく棚落ちします。
日本国内におけるセブンアップのライセンスを持つサントリー食品インターナショナルは、限られた生産・販促リソースを主力ブランドである「ペプシコーラ」「C.C.レモン」「特茶」「クラフトボス」といったメガヒット商品へ集中的に配分してきました。その結果、レモンライム炭酸のカテゴリにおいて、コカ・コーラ社の「スプライト」やアサヒ飲料の「三ツ矢サイダー」に対して店頭シェアで劣勢に立たされたセブンアップは、コンビニや中小スーパーの定番棚から段階的に外されることになったのが、セブンアップが売ってない理由の根本的な真相です。
かつて全国展開されていた500mlペットボトル仕様などの一般向け広域流通が縮小された経緯が、「ブランド自体の生産終了」という誤った噂としてネット上で独り歩きしてしまったと分析できます。