海運セクター特有の激しいボラティリティに驚く投資家は後を絶ちません。時折見られる日本郵船の株価急落の理由として最も大きいのは、定期コンテナ船事業を統合した持分法適用会社オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)の業績動向と、グローバルな運賃指数の急変動です。
上海航運交易所が算出する上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)などの主要指標が下落に転じると、アルゴリズム取引による機械的な売りが先行し、株式市場全体で海運株が一斉に売られる傾向があります。しかし、地政学的リスクに伴う喜望峰ルートへの迂回航路選択など、供給制約が生じるたびに運賃は急反発してきました。事業ポートフォリオにおいて、コンテナ船以外の自動車船やエネルギー輸送(LNG船など)が安定収益を稼ぎ出している事実を市場が再評価する局面では、急落後の急反発というダイナミックなリバウンドが形成されます。