歴代ビューネくんCMの演出を時系列で俯瞰すると、日本の広告マーケティング史におけるコミュニケーション手法の変化が鮮明に浮かび上がります。
初期の藤木直人さん時代は、「そっと寄り添うファンタジー」が基調でした。洗面台の鏡の向こうから現れたり、疲れて帰宅した主人公の手を包み込んだりと、日々のストレスから解放してくれる非日常的な救済者として描かれていました。
対照的に、2017年以降の竹内涼真さん体制では、デジタル時代に即した「視聴者参加型のインタラクティブ演出」へと大胆な進化を遂げました。その象徴が、公式WebサイトやSNSで展開された「みんなで選ぶビューネくん」投票キャンペーンです。
髪を整えて落ち着いた声で寄り添う「大人ビューネくん」、何事にも一生懸命で元気づけてくれる「熱血ビューネくん」、冷静沈着に肌のメカニズムを解説してくれる「理系ビューネくん」、そしてただ静かに話を聞いて頷いてくれる「うなずきビューネくん」など、同一俳優が複数のキャラクターを演じ分け、ユーザーの投票によってテレビ放映されるCMが決定される仕組みが導入されました。この施策はSNS上で爆発的な反響を呼び、ブランド認知度と愛着度を飛躍的に高める結果となりました。