なぜ発生当時、「事故なのか自死なのか」という二者択一の議論が白熱したのか。それは、直前に雑誌掲載された『クレヨンしんちゃん』の作中に、やや厭世的とも取れるセリフやキャラクターのシリアスな描写が含まれていたこと、また漫画家という過酷な職業に対する大衆の先入観が影響していました。
しかし、客観的なファクトを冷静に整理すると、自死の可能性はことごとく排除されます。当時の捜査記録と関係者証言を比較表にまとめました。
臼井氏は目的地の最寄り駅までの往復切符を購入しており、下山後に乗る予定の交通機関の時刻表も携帯していました。これらの動脈となる事実はすべて、「無事に登山を終えて家族の元へ帰る」という意志を持っていたことを如実に物語っています。