警察学校組の殉職エピソードは、単なる悲劇にとどまらず、それぞれが守るべき信念を貫いた結果として描かれています。各キャラクターの最期に迫ります。
萩原研二:爆弾解体現場での慢心と親友・松田への最期の電話
萩原研二は、爆発物処理班のエースとして卓越した洞察力と手先の器用さを誇っていました。7年前の11月7日、高層マンションに仕掛けられた時限爆弾の解体にあたった萩原は、一度タイマーを止めることに成功します。しかし、「防護服を着ると暑くてかなわん」と防護服を脱ぎ、現場で煙草を吸いながら松田と通話していた油断が命取りとなりました。遠隔操作スイッチを入れた犯人によってタイマーが突如カウントダウンを再開し、部下を逃がそうとした萩原は爆発に巻き込まれて殉職しました。この一件が、親友・松田の心に拭えない深い傷と復讐の炎を残すことになります。
諸伏景光(スコッチ):黒ずくめの組織潜入と赤井秀一の前での自決
諸伏景光は、警視庁公安部から黒ずくめの組織へとコードネーム「スコッチ」として潜入していました。しかし約4年前、スパイであることが組織側に露見。追い詰められたビルの屋上で、自身の正体と家族・仲間(兄である諸伏高明や降谷零)の情報を守るため、胸ポケットに入れていた拳銃でスマートフォンごと心臓を撃ち抜いて自決しました。
その場に居合わせたFBI捜査官・赤井秀一(ライ)は諸伏を助けようと正体を明かしましたが、階段を駆け上がってくる足音(実際には諸伏を救出に来た降谷の足音)を組織の追手と誤認した諸伏が引き金を引いてしまったのです。この悲痛なすれ違いが、安室透と赤井秀一の間に長きにわたる確執を生む原因となりました。
松田陣平:親友の仇を追った大観覧車と最期のメール
萩原の死から4年後、捜査一課に配属された松田陣平は、3年前の11月7日に再び現れた同一犯の爆弾魔を追い詰めます。東都タワーの大観覧車に仕掛けられた爆弾に乗り込んだ松田は、解体作業を進める中で「爆発3秒前に次の大爆破場所のヒントを表示する」という犯人の悪質な仕掛けに気付きます。松田は数多くの市民の命を救うため、自らの命を犠牲にして爆弾解体の手を止め、表示されたヒント「米花中央病院」を警察本部にメールで送信。想いを寄せていた佐藤美和子刑事へ「あんたのこと、わりと好きだったぜ」と言葉を遺し、爆煙の中に散りました。
伊達航:後輩に想いを託した不慮の居眠り運転事故
警察学校時代は降谷に次ぐ総合2位の成績で、リーダーシップ抜群だった伊達航。捜査一課で高木渉刑事の教育係(ワタル・ブラザーズ)として活躍していた1年前の2月7日、徹夜の張り込みを終えた直後、路上に落とした警察手帳を拾おうとした瞬間、居眠り運転のトラックに跳ねられました。死の直前、伊達は高木刑事に手帳を託し、交際相手だったナタリー・来間への想いを残したまま息を引き取りました。