下地が整った空間に何を配するか。いま、日本のホームフレグランス市場はかつてない活況を呈している。なかでも独自の美意識で支持を広げるSHIROは、洗練されたホワイトリリーやサボンの調べによって、インテリアと香りを完璧に同期させる試みを加速させている。同社のリードディフューザーが放つ凛とした気品は、空間に置くだけで生活感を消し去るオブジェとしても機能する。
一方で、生活の合理性を突き詰める株式会社良品計画の存在感も見逃せない。同社が世に送り出した超音波アロマディフューザーは、ミストとともにエッセンシャルオイルのフレッシュな芳香を拡散させる定番ガジェットとして不動の地位を築いた。超音波による微細な粒子が天井付近へと舞い上がり、部屋全体の湿度をわずかに上げながら香りを均一に届ける。ラグジュアリーと実用主義。両者の哲学の違いが、空間演出の選択肢を豊かに押し広げている。