日本を代表する酒処として名高い「灘五郷」。その中でも清冽な宮水と六甲おろしに恵まれた「御影郷」は、辛口酒の銘醸地として江戸時代から日本酒文化の頂点に君臨してきた。菊正宗の礎を築いた本嘉納家(嘉納治郎右衛門)の精神は、創業から数世紀を経た今も揺らぐことなく息づいている。
手間暇を惜しまない伝統の生酛造りは、酒母造りに約4週間もの歳月を費やす。自然の乳酸菌の力で雑菌を淘汰し、逞しい酵母だけを育てる技法だ。この過酷な工程を経て仕立てられた原酒は、キレ味と芯のある力強い旨味を宿す。蔵元直営である御影蔵は、その本物の酒造りの息吹を丸の内へそのまま運んでくる。