開店直後から客足が途絶えない最大の理由は、数量限定で提供される手打ちの十割そばだ。つなぎを一切使わず、地元の契約畑で収穫された蕎麦粉と清らかな水だけで打たれた麺は、ひとすじ手繰るだけで穀物の野性味あふれる香りが鼻腔を抜ける。噛みしめると広がる上品な甘みと、驚くほど滑らかな喉越し。添えられた巻き寿司やおにぎりの素朴な米の旨さも手伝い、あっという間に平らげてしまう。
ただし、この絶品を口にするには少々コツがいる。現地取材で判明したのは、週末のピーク時(11時半〜13時過ぎ)には最大1時間以上の待ち時間が発生し、目当ての十割そばや限定セットが12時台前半で完売してしまうケースが珍しくないという事実だ。
確実に味わい、かつ混雑を回避する狙い目時間は「平日の午前10時45分(開店直後)」または「平日の13時30分以降(そばの残数確認推奨)」。週末に訪れるなら、開店前に到着して受付台帳に名前を記入するのが鉄則だ。売り切れ次第終了となるため、訪問前のスケジュール設計が明暗を分ける。