ガット船が真価を発揮するのは、日本各地で進行する港湾土木工事、防波堤整備、空港島建設、護岸補強といった国家レベルのプロジェクト現場です。
例えば、滑走路増設や埋立地造成を行う場合、陸上から数万台の大型ダンプトラックで土砂を搬入すると、周辺道路の極度の交通渋滞や大気汚染を引き起こします。499総トン〜1,999総トンクラスのガット船なら、大型ダンプ数十台〜数百台分に相当する土砂を一度に海上輸送できるため、物流の省力化と環境負荷低減(モーダルシフト)に絶大な威力を発揮します。
また、地震や台風による土砂崩落・港湾損壊の復旧現場においても、ガット船は真っ先に現場へ投入されます。道路が寸断され陸路からのアプローチが不可能な被災地へ、海上から直接資材を運び込み、重機クレーンを使って補修用捨石を投入できる自律性は、災害大国・日本におけるインフラ防衛の切り札と言えます。