爪に現れる縦線の中で、最も警戒しなければならないのが黒色または暗褐色の縦筋です。黒い線が生じる主な理由は、爪母にメラニン色素を作る細胞(メラノサイト)が存在し、それが刺激されたり増殖したりすることにあります。
大半は良性の「爪甲色素線条(そうこうしきそせんじょう)」やホクロ、内出血ですが、稀に皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)の初期症状である場合があります。以下の特徴に該当する場合は、放置せず直ちに専門の皮膚科を受診してください。
メラノーマを疑うべき5つの警戒サイン(ABCDEF基準):
- 幅が広い・拡大している:線の幅が6ミリ以上ある、または短期間で急激に横幅が広がってきた。
- 色調が不均一:一本の線の中で、濃い黒、淡い茶色、黒褐色がまだらに混ざり合っている。
- 境界がぼやけている:線の輪郭が直線的でなく、にじんだように不明瞭である。
- 皮膚への染み出し(ハッチンソン徴候):黒い色素が爪の中だけでなく、爪の根元の皮膚(後爪郭)や側面の指にまで染み出している。
- 成人以降に1本の指だけに発症:複数指ではなく、特定の1本の爪だけに突如として濃い黒線が現れた。