横顔を手軽に美しく見せる手段として、SNSや美容掲示板で常に議論の的となるのが「顎プロテーゼ(シリコンインプラント)」です。「Eラインが一瞬で手に入った」「横顔のコンプレックスから解放された」という絶賛の声がある一方で、「老後に骨が削れる」「不自然に尖って魔女のようになった」といった否定的な口コミも散見されます。
形成外科の臨床データおよび長期経過観察の報告によると、顎プロテーゼによる重篤な骨吸収(インプラントの圧力で下顎骨が窪む現象)は、過大すぎるサイズの挿入や骨膜下への不正確な固定が主因です。適切な厚み(3〜5mm程度)を選択し、解剖学的に正しいオトガイ骨膜下にジャストフィットさせて留置すれば、半永久的に安定した形態を維持できます。近年では、3D-CTデータから患者固有の骨形状に合わせて削り出すカスタムメイドプロテーゼが主流となりつつあり、ズレや違和感のリスクは過去のものとなりつつあります。
ネット上で「失敗した」と後悔を吐露するケースの多くは、施術そのものの欠陥ではなく「適応の誤り」に起因しています。口元全体が前方に突出している重度の口ゴボ患者が、歯並びの矯正を行わずに顎プロテーゼだけでEラインを合わせようとすると、鼻先・唇・顎先すべてが前に出た重厚で不自然な横顔に仕上がってしまいます。まず口元の突出を引っ込めるべきなのか、顎先を前・下に出すべきなのか、全体の前後関係を冷静に診断することが不可欠です。