都内の難関理系予備校で教鞭を執るベテラン講師陣への取材調査によると、高校2年生の秋から冬にかけて「微積分の単元に入った途端、急激に成績が二極化する」という報告が上がっています。現場で指導にあたる講師の証言は極めて示唆に富んでいます。
「定期テストで$(x^3)' = 3x^2$のような計算問題を解かせると、クラスの9割以上が満点を取ります。ところが、国公立大学の二次試験を意識した記述問題で『$f(x) = x^3$の導関数を定義に従って求めよ』と出題した瞬間、正答率が3割台まで急落します。多くの生徒が『公式さえ知っていれば微分は解ける』と錯覚し、定義式の本質を一行も自分の手で再現できないのです」(大手予備校数学科主任講師)
Yahoo!知恵袋や受験生コミュニティのリアルな投稿を分析しても、「微分の計算はできるのに、導関数の定義を使った証明になると何をすればいいのか分からない」「なぜ極限値の計算で分母が0になってはいけないのかが腑に落ちない」といった悩みが無数に散見されます。
試験作成者である大学教授陣は、まさにこの「公式の丸暗記だけで思考停止している受験生」をスクリーニングするために、あえて基本中の基本である「導関数の定義を用いた証明」を頻出させています。小手先のテクニックではなく、論理の骨格を理解しているかどうかが、合否を分ける境界線となっています。